メリッサ(仮名:娘3歳)が遂に核心に触れた。
ある日唐突に私に聞いた。
「ねーとーとー、とーとーはー、とーとーあのね、とーとーはお父さんなの?」
林田家はメリッサとクリストファー(仮名:息子1.7歳)に私とキャロライン(仮名:妻)を「とーとー」「かーかー」と呼ばせている。
呼ばせていると書くとアレだがなんのことは無い。娘が生まれた時私が自身をパパと呼ぶのが恥ずかしかったので代替としてキャロラインが提案してくれたとーとーかーかーを採用したのだ。それ以降林田家では私はとーとーだしキャロラインはかーかーだ。
何の不自由も無く子供たちも疑問も持たずにそう呼んだ。だがメリッサはもう3歳だ。いたるところで世間のルールに触れるし疑問に持つこともあるだろう。おそらくそこで気が付いたのだ。世間ではメリッサにとっての俺のような存在をお父さんと呼んでいることに。そこで冒頭の質問だ。
「とーとーはお父さんなの?」
おう来たか。と思った。
だが別に否定する理由も全く無いし事実私はメリッサの父親なので
「そうだよ。とーとーはメリッサのお父さんだよ」
と応えた。するとメリッサは
「ふふふ」
といってそれ以上聞いてこなかった。
それ以降もメリッサは俺をとーとーと呼び続けている。メリッサにおけるとーとーとお父さんは別物なのだろうか。もしかしてメリッサにとって所謂世間一般のお父さんとは別の、とーとーを大事にしてくれているのだろうか。もしそうであったとしたら非常に嬉しい。
などということを考えてたんだけどなんかすごいダサいこと考えることに気が付いてやめにした。
俺はメリッサとクリストファーにとって最高のとーとーでなければならない。ダサいは禁物だ。ザラッと大雑把に生きるぜ!