走った。強く強く地面を蹴った。どうか間に合うように。
雨上がりの地面はところどころ泥濘んだ。湿気を帯びた熱気が体中を包む。
なんで今まで気が付かなかったんだろう。こんなにそばにいたのに。
水たまりも気にせずに必死で走った。あたりはじきに夜になる。
階段を駆け上がった境内に、君はいた。
「やっと来てくれたのね」
「君は、君はもしかして」
「私?ふふ。もうわかってるんでしょ?」
顔を上げることができない、もうわかっている答えを聞くのが怖くて、寂しくて、受け入れることができない。胸が締め付けられそうだ。
私は、ロリポップ!真夏の初期費用無料!よ」
その言葉を聞いた瞬間、こらえていた涙が溢れてきた。
あの照りつける日差しの中二人並んで歩いたこと。急な夕立に降られ神社で雨宿りをしたこと、
朝早く起きて虫取りへ行ったこと、駄菓子屋でアイスを買って食べながら歩いたこと、
些細なことから喧嘩をして君を怒らせてしまったこと、夕焼けに染まる空を眺めながら仲直りをしたこと。
みんなみんな、この夏のすべての思い出が、出来事が、こんなにも大きく、美しく、そして寂しく、僕を満たしている
「だったらなんで、どうして」
言葉が続かない、涙なのか汗なのかがじわりと頬を伝い、ぐっと腕で拭った
「だって、そのほうがいいじゃない」
そのほうがいい?彼女は続けた。
「覚えておいて。私はロリポップ!真夏の初期費用無料。もう行かなくちゃ」
全体的にとっ散らかってるけど途中の文章はちょっと好きだなぁ