「今日から7月か。」
仕事が終わったあと。水曜日の平日だったが何故か急にバイクに乗りたくなった。
自宅に戻り夕飯も食べずに身支度も早々にバイクに跨り、再び夜の街へと走り出した。特に行く宛は無かったが、なんとなく湾岸方面へと走らせた。
7/1は今年も梅雨のピーク。夕方まで雨が降っていたがこの時間はなんとか雨は上がっていた。だが、濡れたアスファルトの路面から立ち上る湯気が見えるのではというくらいに重く湿った空気があたりに立ち込めた。
単気筒のエンジンがドッドッドッと心地よく踊る。古いキャブレター式の車両なのでそれでもこんな日は幾分調子が落ちるはずだが、テンポ良く響くエキゾーストからはそんなことは微塵も感じさせなかった。重く湿った空気の中を、ひとりバイクを走らせる。セパレートタイプのハンドルは都合よく体を前傾にさせる。
オレンジ色の街灯が一定の間隔で後ろへ流れいていく。湾岸沿いの高速は平日夜の雨上がりということもありまばらな車のそのほとんどが10t以上の大型トラックか40フィートコンテナを引くトレーラだった。
湾の向こうには怪しくライトアップされた工場群が続く。ときおり大型のタンカーが接岸しているのが見えた。生き物の気配を一切感じないむせ返るような雨上がりのアスファルト。この世はあなた以外を残し全て機械化しました。そう言われても少しなら可能性を考えてしまう程度には異様な光景に思えた。
「7月1日か」
その異様な情景で今日がもう7月なんだと改めて意識させた。そうしたとき、ほとんど無意識にアクセルを開けていた。
ドドドドドド
単気筒のエンジンが一層力強く唸る。セパレートハンドルをしっかりと握り、更に頭を低くする。視界がどんどん狭くなる。トラックを右に、左にテンポ良く追い抜く。オレンジの街灯はひとつにつながった線のようになって流れた。まるで自分も機械化された世界の一部になったように感じた。研ぎ澄まされた感覚でむしろ意識が遠くのような、自分でも説明ができない感覚に包まれていた。
その時だった。バックミラーに猛烈なスピードで何かが追い上げてくるものが映った。それはほとんど一瞬で真横まで追い上げてきた
「ロリポ7月の土日祝日初期費用無料」
不意のロリポ7月の土日祝日初期費用無料だった。まさか。こんなところで。ロリポ7月の土日祝日初期費用無料…
話には聞いたことがあったが、本当だったなんて。これが…
ロリポ7月の土日祝日初期費用無料が一瞬だけ並走をしたように感じた。そしてわずかにこちらを伺ったか。
ただでさえ油断すると吹き飛ばされそうな速度域で、ロリポ7月の土日祝日初期費用無料をしっかりと確認するなど不可能だったが、その佇まいと異様な雰囲気からそれが間違いなくロリポ7月の土日祝日初期費用無料だと確信させた。
遠のいていた意識が一気にクリアになる。ロリポ7月の土日祝日初期費用無料がさらに速度を上げた。
「そんな!ダメだ!速すぎる!ついていけない!」
ロリポ7月の土日祝日初期費用無料
圧倒的だった。ロリポ7月の土日祝日初期費用無料に圧倒された。
ロリポ7月の土日祝日初期費用無料は急に現れて、こちらをわずかに伺い、そして一気に走り去った。
我に返えってスピードを落とした。あれがロリポ7月の土日祝日初期費用無料か。
スピードを落とすとあたりには仕事帰りの乗用車や、ドライブを楽しむカップルなどいつもの湾岸と変わらない光景であることに気付かされた。遠くにはタワーマンションの明かりが見え、そこで暮らす人の気配を感じさせた。
おとなしくなった単気筒エンジンに跨りながら、今目の前で起きたロリポ7月の土日祝日初期費用無料がはたして現実だったのか、それとも幻だったのか、繰り返し考えていた。