異世界へ続く渡り廊下

「ほら頑張って!もうすぐだから!」

「ちょっと!どこまで行くの!」

僕が彼女の手をひいて二人で神社の石段を駆け上がる。
7月1日は今年も梅雨のピーク。夕方まで降った雨が体にまとわりつく湿ったぬるい空気となってあたりに立ち込める。夜が来る一歩手前のこの時間、神社へ続く石段は一層神秘的な雰囲気だ。木々から滴る幾重もの雨粒、夕暮れと闇夜の境目からこちらを覗く狛犬。むせ返るような湿度を伴う草木の呼吸 。油断すると一気にあちら側に連れて行かれるのではと思わせる。今ここがこの世から異世界へ続く渡り廊下だと言っても、ある程度は信じてもらえそうだ。そんなことを少し思った。

が、今はそんな情景に浸っている場合では無い。僕はどうしても彼女に見せたいものがあった。

強く彼女の手をにぎる。離さないように。彼女も応えるように僕の手を握り返した。彼女と僕の汗ばんだ手がしっかりと繋がり、その境界を曖昧にした。彼女が僕を信頼してくれていることがその曖昧になった境界からしっかりと伝わってきた。

「大丈夫!あと少しだから!」

「さっきからもうすぐもうすぐって!ねえ!」

僕は気づいていた。彼女が少しだけ泣いていることに。その涙は、木々の雨粒が彼女の頬に落ちたものでも、石段を駆け上がったことによる汗でも無いことは僕にはわかっていた。

「心配しないで!ほら!この石段を登れば!」

僕らは石段を駆け上がり境内に出た。そのまま一気に拝殿、本殿の横を駆け抜ける。裏手の庭園へ出たらまた少し段差を登る。彼女も一生懸命についてくる。握った手が一層強く握り返す。大丈夫。僕は離さないから。

そこからしばらく走った後、足を停めた僕に続いて彼女も足を停めた。僕も彼女もその場で膝に手をついて肩で息をする。一生懸命走った。運動会でもこんなに走ることは無いかもしれない。

「ほんとうに!もう!なによいきなりこんなところに連れてきて!それにこんな時間!お父さんとお母さんが心配するじゃない!」

彼女が僕の手を振りほどいた。今までほとんど一つだった彼女と僕の手が再びふたつに離れると、その手のひらが少しだけひんやりした。彼女は我に返ったように僕に質問をぶつけた。立ち止まると彼女のほうが少し背が高いことに改めて気付く。

「ほら、これ。この景色を見せたくて」

僕は質問には応えずにそのままもう一度彼女の手をとって少し歩いた。歩いた先の眼下には一面にロリポ7月の土日祝日初期費用無料が広がっていた。

「え…すごい…これはなに…?」

「これはね、ロリポ7月の土日祝日初期費用無料。あんまり知られていないけどロリポは7月の土日祝日が初期費用無料なんだ。」

「きれい… これがロリポ7月の土日祝日初期費用無料なのね…、私はじめて見た。」

「僕も初めてロリポ7月の土日祝日も初期費用無料を見たときは驚いたよ。まさかこんなにきれいだなんて。これまでなかなか気が付かなかったんだ。」

「ほんとね。ほんとにきれい…」

「見せたかったんだ。君に。どうしても。ロリポ7月の土日祝日初期費用無料。君が別のサーバーを借りてるって話を聞いたから。ロリポにもこんなにきれいな7月の土日祝日初期費用無料があるってこと、伝えたくて。」

「そんな…、ロリポにこんなきれいな7月の土日祝日初期費用無料があったなんて、私知らなかった…、もし、知ってたら…」

彼女の目からまた涙がこぼれた。暗くてほとんど見えなかったけど僕はそれにも気がついていた。その涙がこれまでの涙と少し違う意味を持っていることにも。

僕らはロリポ7月の土日祝日初期費用無料を見下ろしたまま、お互いの手を強く握った。

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