俺とメリッサのコミュニケーショントラブル 〜クリストファーを添えて〜

また娘がスマホを見たがる。前に近いことを書いたが少し状況が変わって今はスマホで写真や動画を見たがる。最近はyoutubeは見たがらない。ひたすら写真と動画を見たがる。

昨夜もすごい見たがっててもう埒が明かない状況になったので「わかった。ずっと見てろ。とーとーもかーかーもクリストファー(弟。仮名)も寝るから真っ暗闇の中一人でずっと写真見てろ」って言ってそのやりとりが行われてたキッチンとダイニングとリビングと玄関と土間が一緒になったざっとしたうちのメイン空間に娘を残して家中の電気を一気に消して強制消灯した。ちょっと文章にしたらやばめの字面になったけどそんなやりとりがあった。娘は大層怖かったようでスマホを放り投げて妻のところへ走っていき泣きながら寝た。俺もそのような叱り方をしてしまったことを後悔しその場でゴロンとなって寝た。

今朝出勤する際にまだ寝ていた娘の様子を伺うとちょうど目が覚めた様子で、とーとーどこー↑?とーとーはどこー↑?と俺を探してた。俺が、「メリッサ(娘、仮名)おはよう。たくさん寝た?」といつも娘が目を覚ました時にかける同じ言葉をかけたら、昨日のことを覚えていたのか少し照れくさそうにばつが悪そうに「いっぱい寝たよ」と言った。そして娘はいつもどおり「とーとー、今日もサブマリン工業いくとー↑?(俺の勤務先。仮名。娘は俺の職場をフルネームで呼ぶので仕事に行くことを「とーとーサブマリン工業いくと?」と聞く。また「サブマリン工業したと?」といった使い方をする場合もある)」と聞いてきた。俺は「そうだよ、今日もサブマリン工業行くよ。メリッサはかーかーの言うことをよく聞いて、クリストファーには優しくして3人で仲良く過ごすんだよ。行ってきます」と言っていつも通り出勤した。メリッサは「いってらっしゃい」といつもどおり手を降った。いつもどおりだったが、明らかに少しぎごちなく昨日私から叱られたことを覚えている様子だった。

当然だけれど俺ははじめて父親をしている。クリストファーとメリッサの父親になった今回が始めてだ。わからないことだらけだ。おそらく(しかし間違いなく)昨日のメリッサへの叱り方は間違っていた。昨日俺は日中からどこか機嫌が悪く些細なことに腹を立てていたように思える。メリッサの駄々こねに対してあのような叱り方をしてしまったことは間違っていた。メリッサ。ごめん。

人と人の間では同じ状況でも発生するコミュニケーションはその時々のお互いのコンディションによって様々だ。しかし親子はそうであってはならないと私は思っている。子供に対してはいつも同じ父親である必要があると思っている。ただ後述もするがこれが正解かはわからない。メリッサは今2歳半で何にでも興味を持ち何でも聞きたい年頃だ。なので俺に「これはなにー?」「これは今なんしよるとー?」「これIKEAで買ったとー?」などといったことをありとあらゆる場所、場面で聞いてくる。もちろん私はサブマリン工業での仕事を終えてくたくたに疲れているときもあるし、いろんな理由から少し機嫌が悪いときもある。しかしどんなときでもメリッサからの質問に対しては真摯に向き合い、答えている。答えているつもりだ。子供に対してはこちらの都合でコミュニケーションを変えてはいけない。知識と経験の少ない彼らはちょっとした変化、違いに対して恐ろしいほどに敏感で、それでいて極端な判断をしようとする。メリッサは何度も同じことを聞く。その回答を毎回真剣には聞いていないようだが確実に聞いていて、少しの変化から様々な情報を得ようとしている。だから努めて我々は彼らとのコミュニケーションに自身の負のコンディションを持ち込まないようにしなければならない。正解かどうかはわからないが私はそうしている。私自身が辛い時、怒っている時、悲しい時でもメリッサとクリストファーの前ではいつもと同じ頼れる父親のステイサム(俺、仮名)でなければならないのだ。当然叱るときには自身の感情は1ミリたりとも持ち込んではいけない。そう思っている。だから昨日の俺は間違っていた。

 んで、メリッサが少しぎごちなく手を降った今日は俺と妻との結婚記念日。

キャロライン(妻、仮名)頼りない夫でごめんな。いつも優しく支えてくれてありがとう。メリッサ、昨日は変な叱り方してごめんな。いつも大切な気付きをありがとう。クリストファー、登場回数少なくてごめんな。いつも素敵な笑顔をありがとう。これからもチームで頑張っていこう。

っていうホームドラマを思いついたので書いておきます。そろそろクリストファーの話も書こう